経口的ロボット支援手術(TORS)について

経口的ロボット支援手術(TORS)が、当院において2023年4月から保険算定が可能になりました。
当院では、最新のロボット手術システムを導入し、高い精度と安全性を持つ経口的ロボット支援手術(TORS)を行っています。TORSは、中咽頭がん、喉頭がんなどの悪性腫瘍に対して有効な治療法として注目されています。
TORSは、従来の手術と比べて出血量が少なく回復期間が短いというメリットがあります。また、ロボットシステムの先進性により、手術中の視野が広く、アームの優れた稼働性により術中操作の精度が高くなることから、断端陰性率が向上することが報告されています。このことは術後追加治療の必要性が低下することにより患者さんの生活の質を高めることが期待されます。
TORSは2022年4月から保険収載され通常の医療保険で行えるようになっています。TORS実施に関してはインテュイティブ社および頭頸部外科学会が認定したトレーニングプログラムを履修し、適切な3例以上の症例集積を行ってはじめて施設における保険算定が認められるため、2023年4月現在では日本国内で保険算定が可能になった施設は限定されています。
当院では、2023年4月から保険算定が可能になりました。ぜひ、当院のTORSをご検討ください。

担当医師:
耳鼻咽喉科頭頸部外科
講師 齊藤 祐毅
助教 小林 謙也