間接喉頭鏡

岡田和一郎先生は1899年(明治32年)12月にドイツ留学を終えて帰国しました。この時に持ち帰られたものは当時全て目新しいものでした。また1916-17年(大正5-6年)にアメリカ、1922年(大正11年)にアメリカおよびヨーロッパの視察出張をしています。多くの病院を視察して手術を見学し、手術機械、書籍、検査機器などあらゆるものを日本に持ち帰り、学会などで「デモンストラチオン」として供覧し知識の普及に努めました。また永島廉平(ながしまれんぺい)に預け精確に複製させました。このようにしてドイツ医学を日本に持ち帰り全国へ普及させたのです。永島廉平は1910年に東京日本橋に「いわしや永島器械店」を創業した方で、現在は永島医科器械として発展しています。岡田ミュージアムには、岡田先生が持ち帰った実物と、R. Nagashimaの刻印が入った複製品がきちんと残っていました。

Zeiss製の喉頭鏡と、永島廉平による複製。

左2つはR.Nagashimaの刻印、右はCarl Zeiss Jenaの刻印があります。